毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

空と土竜②

私以外は皆俊敏で、揶揄う様に顔を出し引っ込めて、楽しんでいる。

鈍臭い私は躱しきれず、たんこぶや痣だらけだ。

よしもう一度、と穴から顔を出した時、
正にこの穴で待ち構えていた木槌の威力をそのまま受けてしまい、

今、血が滴り落ちている。


あはは。希望の光って何だ。

見上げて想いを馳せるだけの丸い窓か。

夢を描く事を笑いながら阻む、穴から出してやるものかと、木槌を振り下ろす何者か。

一歩踏み出したって、血を流し痛みに苦しむだけ。

薄暗い中、座り込んで、血がボタボタ。

このまま腐って、土に還りたい。

何も無くなるんだ、

元々無かったんだ、

そう思えば楽になって、

目を閉じられる。

頭と顔から、ボタボタ落ちる。

血なのかな、

涙なのかな、

疲れたから、よくわからないね………………………。





「起きて、起きて!君が壊れたから、ゴミになって捨てられたよ。もう自由なんだよ!」

目を開けると、私の周りには土竜達が、

そして、丸い穴の向こうには天井が無く、

ただひたすら、


透き通る青だった。


                  💙 👻