足首に柔らかいものがぶつかった。
ごめんね、部屋の照明を点ける前で暗かったんだよ。
蹴るつもりじゃなかった、本当にごめん。
明るさにも暗さにも馴染む色だから、よくぶつかったり踏んだり。
大きな私が小さいものを気遣わなければならないのに、足元が疎かになって、
「ギャッ」
毎回許して貰えました。
懐かしい。
温かくて柔らかくて、しっかりとした重み。
お腹に乗せたい。
いつもいると思って過ごしているけれど、
触れる訳じゃない。
実は気配とも一緒じゃない。
の、筈だったが、
私がいなかった部屋の中、
床で遊んでたね?
他に障害物は無かった、だったら君以外にいない。
気配でもいい、
傍にいて。
覚えているんだもの、足首の感触。
ゴロンゴロンして。
おヒゲ一本落としていって。
🐾 👻❕