独りきりの茶色②
自分の居場所ではない地に独り、本来なら異質に見えるだろうが、誰も気付かない。
他人の目を引く光は放たない、地味なのは生まれつき、それで構わないから。
意識が時々途切れているのか、あれ、自分は今何処にいるのだろう。
懐かしいものは何も無い、
温かい気配は感じない、
慣れた声も聞こえない、
いや他の音も遠く離れて。
飛べないと、動かない茶色は地球の一部、
一つの生命の終焉も土壌の呼吸、
想いを馳せて欲しいと思う気持ちは遺伝子に組み込まれていない、ーーーけれど。
涙が、顔回りを濡らす。
瞼はもう開かない。
静かだなとても、
音も気配も感覚も消えて、
とても。
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