ここはレストラン。
ステーキの焼き方など、向かいに座っている母が店の人に答えています。
私は喋る事も、ナイフやフォークを持つ事もありません。
母は普通に食事をしています。
私は微動だにせず席に着いているだけ。
目の前にいる娘が、今何を想っているのか、
母にはわかっていない様です。
ーーーーーどうやって死のうか。
親は何とか私を高校に行かせようと動いていました。
見知らぬ町の学校。
見知らぬ人の家に下宿。
流されて行きますが、
私はこの先の事など、何一つ考えていません。
ただ、死にたい。
それだけ。
一切口を付けない料理が、次々下げられて行きます。
店の人は怪訝な顔、
母は私の様子を全く気にしていません。
娘を学校に入れて住む所を決めれば、親の任務完了!という事でしょう。
普通に考えれば、ありがたい事です。
さぁ、どうやって死のうか。
遂行すれば、親は少しは〈虐待〉を自覚するかもしれない。
死んだら私の事が、見える様になるかもしれない。
なるかもしれないーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一番記憶がところどころしかない時だからなー。
でもまだピュアに、「何故わかってくれないんだ」と思っていた様な。
今なら、母には無理だったとわかります。
変な意味ではありません、全ての母親が、目の前にいる自分の子供が[死にたい]と考えているかどうか、見ただけでわかると思う方が無理があります。
早く気付いていれば、あの頃少しは楽だったのかも。
〈諦める〉って、時にはマジ必要👻🎵