はっきりと言い切れる欲しいものは、
一つだけ。
夢も希望も無いのに、
一つだけ。
探し歩いて、似たものを沢山眺して、
見つかったのは奇跡。
何処までも曲線、
息吹く力、
濁りの混ざらない淡い緑、
青い風に靡くビロード、
魂を温める血。
生きとし生けるもの、その中の二つの命、
何故巡り逢えたの、
名前を呼んだから?
現世では繋がらなかったかもしれないから、
やはり奇跡だ。
あの頃の様に。
脳裏に映る温もりに顔を着けて、
ゆっくりたっぷり吸ってみる。
今でも、
太陽の香りがする。
記憶の中の心像ではなく、
本当に太陽の香りがしたんだ。
☀ 🐾 👻💗