出発は夜明け前。
音を立てない様に玄関を出て、真っ暗な外へ。
自転車のカゴに少しのお菓子を入れて、待ち合わせ場所へ向かう。
女子中学生数名、何を目指す?
こんな時間、親にバレたら家から出して貰えない。
真っ暗な外は何が起こるかわからなくて怖い。
自転車を走らせてそれでも向かった場所に着いて暫く経つと、夜が明けてくる。
ーーーーオレンジ色に染まっていく、海。
ここに来たかった。
お菓子を食べながらたあいの無い話をして、
裸足になって、ちょっとだけ海に入ったり。
普通の朝になってしまうまでの、ほんの一時。
それに逢いたくて。
仲良い子もちょっとだけ仲良い子も一緒になって、海に逢いにくる。
何を求めて?
ーーーーこの、一瞬の煌めきを。
何にも捕らわれない、邪魔されない。
一時だけでも、キラキラ✨に満たされたかった、あの頃。
朝焼け色の海は何故か、
温泉♨の様に温かかったのでした。
(マジでお湯😻)