「もう馬鹿な事はしないで下さいね」
病院を後にする時、看護師にそう言われた。
私は、顔には出さなかったが、憤りを覚えた。
[命を絶とうとするのは馬鹿な事?]
ここは病院、そう言われるのは仕方が無い。
生きたくても生きられない人を日々目の当たりにしている看護師の目には、〈自殺未遂をした人(私)〉など、〈馬鹿な事をする人〉としか映らないのだろう。
卑屈な私は、看護師の女性に対して、心でこう投げ掛けた。
[生きて病院を出るので、またストーカーに脅される日々に戻ってしまう]
[あなたが二十四時間私の側にいてストーカーから守ってくれるんだったら、その台詞を言われても納得出来る]
[自殺や自殺未遂を、「馬鹿な事」と軽く片付けないで]
ストーカーから逃れられるのなら、それだけで良かった。
馬鹿な事なんて微塵も思わない。
誰かを道連れにする訳じゃない、一人でひっそりと消えて行くのだ。
誰も助けてくれないのに。
追い詰められると視野が狭くなって、選択肢は一つ二つと減っていく。
もうこれしかない。
消えれば、全てが丸く治まる。
私は救われる。
命を懸けた行動が、馬鹿な事とは思えない。
安易に決行している訳じゃない。
そこへ、陥ったのだ。
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ストーカーがいた当時の話。
間違い無く、私そのものは馬鹿なんだけどね~、
嫌~ねぇ~~🌀👻🌀