圧迫された渦に巻き込まれ、回る流れに疲弊した精神は、
ここから抜けるにはもう術が一つしかないのだと、脳を誘導する。
例えば、恨みの感情や復讐心でもあれば、流れに逆らう力が滾るのかもしれないが、
微塵も無く、いや、他の気力も悉く搾取され、
思考は覚束無い、
自ずと導かれる一つだけに囚われる。
暗くて重い鬱々とした時空の中が、
少しずつ薄ら目視可能になってきた。
カーテンを開けて、窓の外を見上げる。
ーーーーーーー明け残る空。
まだ星は出てくれている。
もう朝が来てしまうのか、
また、陽が照り付ける闇が始まる。
記憶を辿って何となくで書いているが、この、
夜が明けきらず、星を残しながらも否応無しに朝が迫り来る闇、
この〈闇〉というところだけ、
よく覚えている。
🌅 ⭐ 🌃 👻