毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

明け残る空②

圧迫された渦に巻き込まれ、回る流れに疲弊した精神は、

ここから抜けるにはもう術が一つしかないのだと、脳を誘導する。

例えば、恨みの感情や復讐心でもあれば、流れに逆らう力が滾るのかもしれないが、

微塵も無く、いや、他の気力も悉く搾取され、

思考は覚束無い、
自ずと導かれる一つだけに囚われる。


暗くて重い鬱々とした時空の中が、
少しずつ薄ら目視可能になってきた。

カーテンを開けて、窓の外を見上げる。


ーーーーーーー明け残る空。


まだ星は出てくれている。

もう朝が来てしまうのか、

また、陽が照り付ける闇が始まる。


記憶を辿って何となくで書いているが、この、

夜が明けきらず、星を残しながらも否応無しに朝が迫り来る闇、


この〈闇〉というところだけ、


よく覚えている。


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