戸惑い②
何処に行きたいの。
空気が澄んだ所がいい、
緊張しないでいられる環境がいい、
怖い人が近寄れない空間がいい、
人間と動物が共存出来る地がいい、
世界の平和が見える所がいい、ーーなんて、
ドアの向こうを見ていないから何でも勝手に言えてしまう。
苦しみを知らないのだ。浅い困難で失望に箱詰めされて出られない振りして、出る勇気が無いだけではないのか。
その反面もう沢山だ望まない状況にいるのは、だからこそ失敗してまた、いや更に酷い目に遭うかもと思うと、
ドアを開け様とする手が震える。
壁の絵や張りぼての偽物のドアを眺めた。
誰が作ったのだろう、胸が締め付けられて痛くなる。
此処から出る事を、
夢見たのだろうか。
(続く👻)