このままでは、背負いきれなくなる。
下ろす方法はないのか。
重い。
動きが鈍くなり、途方に暮れる。
端から見れば、僕はボーーッとしている。
学校が終わってから、友達の家に遊びに行った。
「重そうだね、石」
唐突に、友達がそう言った。
「えっ、見えるの?」
「何となくね。僕もいい加減下ろしたくてさ」
「君も?」
「で、考えたんだ。下ろせないなら、砕けばいいんじゃないかって」
「砕く……かぁ、なる程」
「うちのマンション、屋上に出られるから、落ちてアスファルトに身体を打ち付ければ、石が砕けるかもしれない」
「凄い!」
僕はドキドキした。こんな激しい方法は思い付かなかった。
急に希望が見えて、視界が拡がる。
「行こう」
二人で、屋上に向かった。
(続く👻)