屋上に出ると、大袈裟だが、
地球に立っている、と思った。
友達が背負っているのは、父親の暴力の石だと言う。
僕のは母親の小言の石だ。
「重いよね」
「重いね」
少し話してから、屋上の端から下を覗いて確認する。
片足を引っ掛けて身を乗り出す。
僕達は手を繋いだ。
目を合わせてから、
「よし!」
飛ぶでもなく、
下りるでもなく、
石の重さでそのまま落ちていってーーーーーーーー
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ーーーーーーーーーーーーーアスファルトと石が、
大きな音を立てた。
衝撃は受けたが、
問題は石だ。
背負っているものはどうなっている?ーーーーーー
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「…………………………あはははは」
(続く👻)