毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

冷えない部分①

そぼ降る雨の中、私達は、空模様に抗っていない。

「確かに恋人同士じゃないけど、こんな時はさぁ、男性が女性に傘を差し掛けたり、上着を掛けたりするでしょ?」

「傘持ってないし、濡れた上着渡してどーすんだよ」

近くにコンビニは無く、雨を凌ぐ場所も無い。

二人で食事をした後、帰ろうかどうしようかと歩いていたら、雨。
濡れてもまぁいいかとそのまま歩き、友人も付き合っている。

「私は家近いから、もういいよ。帰りは電車?タクシー?」

「送るよ。ーーたまにはこうやって、土砂降りの雨に打たれるって良くねぇ?」

「土砂降ってないけど。これ一人だったら、絶望の真っ只中って感じ」

「だからそうそう出来ない。たったこれだけ(雨に打たれて歩く)が恥ずかしーとか」

「ドラマみたいに出来ないよねぇ。しっかり傘差してたら、絶望に陥ってないみたい」

「陥ってんの?」

「そう言ったら、ただの人生ナメている奴って思われそう」

私達はダラダラ歩き、

雨はシトシト降っている。


                (続く👻)