毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

己の指令に微妙に背く②

脳は指令を出した。

暖房のスイッチを入れろ。

これはいくら何でも、失敗のしようが無い。
ちゃんと目で見ながら、運転ボタンをポチ。

ポチ、ポチ、ポチ。
あれ、「ピッ」と鳴って赤いランプが点かない。
力を入れて何回目かでピッ。

頭の中ではボタンを押していて、
その通り指が動いているのを目で見ていて、
それでも直ぐに反応しない。

暖房機具は壊れていない。

私だけ、直ぐに点けられない。


床に物を置いた。勿論邪魔にならない所に。
自分の部屋に、自分で置いた。そこにあると、自分がわかっていればいい。

脳は指令を出した。

置いた物を避けて通れ。

流石にわかっている。隅に寄せたから大丈夫。

ーーー頭では避けて歩いている。しかし既に数回、自分で置いた物に躓いている。

避けているのに、避けきれない。


脳は指令を出した。

台所の布巾を洗って絞れ。

いつもやっているから、……いつもの事なのに、よくそれで手首に傷を付けてしまう。

そうするつもりは無いのに、布巾を絞る際に指が突っ張り、爪で手首を引っ掻いている。


何故だ………。


                (続く👻)