毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

捨てる前に、一考を③

騒がしいのがいなくなって、家庭でゆっくり話が出来る。

私の話を、妻と娘がにこにこして聞いている、理想的だ。


平穏な日々が暫く続いていた時。
風呂上がりソファーに座って寛いでテレビを観ていたら、目の前のテーブルが歪み始め、穴が出現していく。
何かを捨て様と今願ってはいなかったが。

後ろに、妻と娘が立っている。

「二人で決めたの」
「カッとして衝動的にりっくんを捨てるなんて酷い」

「お前達だって困っていたじゃないか。いなくなってから三人で楽しくやっていたのは事実だろう」

「あなたに捨てられない様に気を使って生活するのはもう限界、もうこうするしかないのよ。私は陸を、捨てたいと思った事は一度も無かった」
「さよなら、お父さん」

ちょっと待て、どういう事だ。テーブルには大きな穴が、二人分の強い願いか。

ちょっと待て。

この場所に、何かを捨てた事がある者が、捨てられる側になる時、


あぁ待ってくれ。


               (続く👻)