毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

特別じゃない二人①

あなたの持ち物である傘を差しているだけで、
今この雨から私を守っているのがまるで、
あなたみたい。

短い距離でも、あなたに送って貰う一時が好きだった。
直ぐ到着してしまうけど、
じゃあねと言って手を振ったりして。

賑やかな空間、仲間と騒いで過ごして、

二人に特別な繋がりなんて無い。

人間に具わる不可解な感情・感覚、

何故、
傘を借りるのでも、あなたのが良かったりする。

些細な事、
隣に座ったり座らなかったり。

逢いたいと胸を焦がす程じゃない、
それでも、

一緒の時間が、好きだった。


知り合いの女の子が、あなたの彼女になった。

密な様子の話を、私は楽しく聞ける。

ショックを受けた訳でもない。

また仲間として遊んで、
同じ様に時が過ぎる。


それ以上にならなかったのは、

私が咄嗟に、

逃げたからだ。


                  (続く👻)