「(👸)価値なんてあるのかどうか。私がここに来た理由は、不気味だから、よ。ゴミとして捨てたら祟られるんじゃないかって。気持ち悪いからお焚き上げを選んだらしいわ」
「(🐭)…まぁ、人間って勝手に決め付けるよね、可愛がると魂が宿るとか。途中からじゃなくて工場で完成した時点であるのにね」
「(👧)私の持ち主は、最初から私に魂があるってわかってた。そういう人もいる。凄くいい子で、心配……」
中綿がフカフカの人形は、悲しそうな瞳をした。
「(👸)そんなに大事にされてて、あなたは何故ここにいるの?」
周りの人形達も「確かに」と頷く。
「(👧)親に「汚いから捨てろ」って言われちゃったんだ。あの子(持ち主)は親に逆らえない筈なのに、嫌だって反抗した。生まれて初めて反抗したんだよ。そうしたらお母さんに取り上げられて、私ハサミで切られそうになって、あの子は泣きながら「私が自分で捨てるから切らないで……っ」ーーーーー」
最後は声にならなかった。
「(👸)心配、って、」
「(👧)親にいじめられてる、頑張って堪えてる。今までは私が全部見て、聞いて、共有してきた。それが今あの子は一人きり、どうしているんだろう、辛い目に遭ってるってわかるのに、傍にいられない」
「(🐭)それは心配だね…」
「(👧)でもここを見つけてくれた、お焚き上げなら天にお返しするって意味だから、再び逢えるまで頑張るって。ずっと泣いてたんだけど、私もそれを信じて、また必ずあの子に逢いに行くんだ」
みんなウンウンと頷く。
「(👸)それにしてもーーーーー」
(続く👻)