これ程衝撃を受けるのかと、
事後に唖然としてしまった。
「助けて」
私のその言葉を聞いて、
逃げていった人達。
誰でもいい訳じゃない。
貴方だから、貴女だから、
事が好転しなくても、
少しでも寄り添ってくれるだろうと思ってしまった。
期待してしまった自分を悔やみ、
そこらに転がる投げられた匙を茫然と見つめる。
情けない、
恥ずかしい。
傷付くのが辛くて、
去って行く背中を見るのが怖くて、
言葉にするのを止めた。
言わなければ、
傷付かなくて済む。
絶望からの諦めではない。
本能からの構えだ。
無意識に守ろうとしているだけ。
心では囁きながら、
「助けて」は言わない。
🏃💨 👻💧