霧が去っても
窓の外が白い。夜なのに対岸の明かりが全て隠されているのは余程だ。辛うじて近くの橋を走る車のライトは滲んで光っているが、皆徐行している。見えないのだから怖いよね。
いつも見えているのが当たり前の景色、真っ白になると恐怖を感じるが、この真っ白な状態が当たり前だったら、世はどの様に発展していたのだろう。事故が起こらない様に、人を守る為の技術が開発されていたのか。
それとも、見えないものは無いと同じで、気にしないのだろうか。元々知らなければ気にする事も出来ない。
見えない、
知らない、
霧の中に何かがいるよ。
ーー霧は直ぐに晴れたが、それで全てが見える様になった訳ではないなんて。
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