一人前分の僕達④
「僕も一緒に逝く」
誤魔化して一人前に近付こうとして無理して、そこまでして生きたかったのかと問われれば正直そこまでではない。
こうなる運命だったのだーーーーー気配を感じて振り返ると僕達が集まっている。口々に僕も僕もと同調している様子。
「ちょ、ちょっと待ってみんなまでそうなる事ないよ、僕と違ってみんなはいろいろ出来る、きっと生きていけるから」
「何言ってるんだ忘れないで、僕達は君なんだ、君無しで存在する意味がわからない」
「でも……辛い役割を担った僕を一人で逝かせる訳にはいかない」
ぞろぞろと集まっている僕の中の一人がポロッと呟いた。
「何だか悔しいなぁ」
(続く👻)