一人前分の僕達③
ごめんね僕が無能なばっかりに。
一人分とはこれだけの人数必要なんだ、とてもじゃないけれど素のままでは生きていける気がしない。
部屋の中では大人数でそれなりに上手く日々をこなしてきた筈が、
怒られる役割の僕の状態が悪く、ぐったりとベッドに横たわっている。
ーーーこれが現実、何を誤魔化して過ごしてきたんだ、他の誰でもない怒られるべきなのは僕自身なのに、無理に作り出した偽物の一人前の僕なんてーーー、
僕じゃない。
「ごめんもう頑張れない」
ベッドに横たわっている怒られる役割の僕が弱々しく言う。そして、
「死んでもいいかな」
時は来た。本当はもっとずっと早くそうなる筈だった、
みんなの能力を借りてズルズルと、
みんなを使って苦しめて。
(続く👻)