空虚な日々が過ぎる中、本当に何となく、今日死のうと思った。
今日という理由は特に無い、昨日でも一週間後でも同じ。
思い立ったのなら今なのだろう、変わらずクラスのみんなと接して、いつもの様に真っ直ぐ帰宅…せず、何処かでやろう。
「帰り僕に付き合って」
繁明は私と視線を合わせてそう言った。
「……帰らないと」
「わかってる。でも一緒に来てくれ」
どうして。思い立った時が実行時なのに、今日に限って何故。
「私が怒られるだけならいいけど、繁明が悪者にされるのが嫌」
「構わない」
何を言っているのか。うちの親の軽蔑の目を向けられた筈なのに。
「警察沙汰にするよ、うちの親なら」
「親に連絡を入れた上で同級生と夕方頃会っている状況で、警察はどう動くんだ」
「無理」
「僕も無理、梨花がいなくなるのは」
「えっ」
どういう意味、いなくなるなんて、素振りさえ見せていない。
今日死のうとしたのも、急に思い立ったのだから。
「いなくなるんじゃないかって、急に不安になった。悪者にされても何でもいい、今日は一緒にいてくれ」
(続く👻)