「………」
返事が出来ない。一緒にいたら死ねない。それどころかもっと厳しい縛りが課せられるだろう。
好転は微塵もしない、繁明にも迷惑を掛ける、ならばここは一人ひっそりと消えていく他にない。
断ろうとした時。
「今日だけじゃない、一緒にいたいと思う相手はそういる訳じゃないから。これでもいろいろ考えてる。帰り一緒に来てくれ」
驚いて、頷いてしまった。似た様な想いを抱いているのかもと思ったら、心臓がドクッと強く打った。
この人と一緒にいたい。
シンプルな感情。
死と生が混乱している、全うな思考は回せない、ただ今は繁明に着いて行くしか……。
学校が終わって私達は何処かへ向かう。何処へ行くのか、破滅への逃避行かーーーーー
「ただいま」
「お帰りー。そしていらっしゃーい」
「??」
「入って」
繁明の自宅、そしてお母さん。よくわからないまま部屋に通されて。
このままだと迷惑が掛かるから落ち着かない。
「あの…」
「母親に電話をするんだ。同級生の家にいるって。何を言われても、自分の気持ちを伝えて」
「でも…」
「大丈夫よ」
部屋に繁明のお母さんが入って来た。
(続く👻)