毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

遅れて来た眺め②

学校で私を見つけて繁明は真っ先にそう聞いてきた。

門限は無くなって学校が終わったら何処へも寄らず直ぐ帰らなければいけなくなったのは伝えてある。もっと酷い目に遭っていないか、昨日も心配していた。

「うん、なんかごめんね」

友達?という括りだろうか、前から仲良く遊んでいた訳ではなく、たまたま帰りお互い一人でいたところ少し会話して歩いてもう少し会話して、いつの間にか一緒にいる時間が増えて。

「親厳しいんだ」

「奴隷にされてるみたいなもの、なんて」

重々しい話はした事が無い。余り知られたくない、もうーーーーーーーーーー

生きているのを頑張れない、と思っている事を。


私達は学校の中でだけ会い、後はスマホでやり取りを。

普通の高校生をしている自分と、

死にたい自分、

乖離は進んでいくだけ。

助けてって言いたい。でも端から見たら私は不幸ではない。助けられるべき人は他に沢山いる。私なんて、住む家も食べ物もお金も勉強する環境もある。
暴力も学校でのいじめも無い。

これで、死にたいだなんて、誰が真剣に聞くと言うのか。



梨花、ごめんやっぱりーー」

人目を避けた場所に私を呼んで、繁明は、笑ってはいないが。


               (続く👻)