中学に入ってから友達になった真歩ちゃんは、とても面白い。
面白いと言うか、私とは真逆でよく喋り、正に打てば響く。
口数の少ない私に喋りを強要したりせず、たまに発した台詞や、時には置かれた状況に対して、何かしら述べてくる。
学校での今週の掃除は教室、ゴミ捨ては私がやる事になった。
重い袋を持って教室を出たところで、
「あれ?ゴミ当番?」
「うん」
真歩ちゃんは少し驚いている顔。
「誰が決めたの」
「〇〇と〇〇」
男子二人の名前を言うと真歩ちゃんはニヤリとして、私の持っていたゴミ袋を開け、ほうきとちり取りで中のゴミを挟んで取り出し、二人の男子の机の上に盛った。
「あははははははは」
再び袋に戻して、私達はゴミ捨てに行った。
机の上汚いよなぁと思いながら、引き摺る程重かったゴミ袋は、軽々と運ばれた。
「一緒に持ってくれてありがとね」
「あいつら、ゴミ捨てしない限りずっとゴミまみれにしてやろう」
楽しそうな真歩ちゃん。私は少し、気分がすっきりしていた。
家に居るのは好きじゃない。両親が共働きの為、家の仕事があれこれある。
やらなかったらどうなるんだろう、なんて考えても無駄。怒られるだけだ。
奴隷みたいだと、感じる。
(続く👻)