地味で目立たない、所謂イケてないグループに属する女子生徒A。Aは自分のクラスとは別の教室に向かって廊下を歩いている。
謝罪をする為だ。
本意ではない。何故私が。Aは踵を返し担任の教師に聞いた。
「入りたくて入った訳ではないのに、何故謝罪に行くのですか」
「取り敢えず謝ってこい」
この中学校では生徒が自分のクラス以外の教室に入る事が禁止されており、Aは違反したという事。
しかし、Aは呼び出され、別の教室に入らざるを得なかった。派手で少し怖がられているグループに目を付けられ、断る選択肢などなかったのに、違反は違反となった。
こんな、理不尽な。
Aは、数十人の前で頭を下げた。
「教室に入ってしまい、申し訳ありませんでした」
抗わず、この台詞を口にしている違和感に浸り、Aのいろんなものが麻痺していく。
呼び出した方はお咎めなし。
Aは相変わらずトイレなどに呼び出され、ビンタされたり。
[私なんかを、どうしてそんなに気にするかなぁ?]
接点は全くない。派手でお洒落な女子達と、地味で寧ろオタクなA。
それなのに「ジャージ忘れたから貸して」と無理矢理制服とジャージを交換させられ、普段この学校の生徒はジャージで過ごすので、Aだけ教室内で制服。しかも、基準の仕様ではない加工したもの。
その所為で、Aは派手なグループの仲間だと誤解されてしまう。
「違う!」
訴えたところで、誰も信じない。どちらであっても興味がないという感じだ。
ほっといてくれない人。
訴えても聞いてくれない人。
Aは、精神が麻痺していき・・・
ややこしく自分の事を〈女子生徒A〉と書いてすみません😥
えぇそうですよ、ネチネチしている私は熟女になった今も、あの時の謝罪の瞬間は、脳に焼き付いています😂