「ストーカーって言うなら、僕の方が、……」
視線がぶつかって、一時、間が空く。
「身長伸びた?私より小さかったじゃない」
「そんな事は一度も無い」
笑い声を隣で聞きながら、歩く。
何なんだこれは、まるで青春か。
しかし忘れてはならない、
僕の犯した失敗は、消えて無くなったりしない。
「知りたい?変態オジサンとの生活」
「いや」
「興味無いか」
これは正解がわからない、話したいのなら聞くが、知りたいという訳ではない。
内容によってはまた戸惑って、無言になるという失敗をするのが怖い。
「…この街にいればもしかしたら、君を見掛けるんじゃないかって」
「え、」
「ストーカーだと思われたくなくて、君が何処でどうしているか聞けなかった」
「別に教えたのに」
また暫く間が空く。
「……………」
「叔母さんのところにいて落ち着いてきて、変な噂も薄れてきて、ほんとは進学とかどうでも良かったんだけど、なんか、普通の高校生やってみてもいいかなって。二人でくだらない話してたの、もう一回やりたいなって思って」
「二人」
「うん、君とね」
僕は、言いたい事がある。
(続く👻)