ーーー今、これ程他人の家を凝視している私は、ただの不審者の様だ。
〈いつもと違う〉という事は怖さであり、その怖さで余計に目が離せない。
普段は、他人の家・住まい・建物など興味は無く、視界に入ったとしても記憶に残らない程気にならない。
しかし、この状態を、どう普通だと看做せばいいのか。
僅かな隙間も許さない、窓や玄関には完璧に目張りが施され、中は密室になっているだろう。
何故に。
密閉してまでやろうとする事、何かしらを室内に充満させたい。
ガス、硫化水素、煉炭………、
ーーー 一家心中。
やばい。もしそうだとしたら、通報しなければ。
恐怖で心臓がバクバクする。
凝視していた窓から微かに動く人影が見えて、私は慌てて目線を逸らした。
まだ生きているのか、あれは何だ、あれは何だーーーーーーーーーーーーーーー。
………はい、そんな訳ありません。
窓と玄関にはビニール、目張りはド派手な色のテープ、しかも外側に、
もうおわかりですね。
外壁の、塗装工事中です❗❗❗
それを私は本気で、この様な(一家心中…)想像をして、恐怖に戦いていました…。
元々持つ思考が後ろ向き過ぎて、
疲れます。
🏠 👻🌀