洗面所の中にトイレの入口があって、施錠出来て窓も小さく、侵入されづらい。
ここから出たら終わりだ、次は私だ。
私がシャワーを浴びている間に、全員やられてしまったのだろうか。本当なら助けに行かなければ、特に甥はまだ小学生、この子だけは何とか…と思いながら、トイレに籠ったまま出られない。
風呂場に一人いた、というのは不審者も気付いている筈、何故襲って来ない?他で手一杯なのだろうか、それとも焦る事無く私が根負けして出て来るのを待っているのだろうか。
出られない。
取り敢えず朝が来るまで待とう。
時がひたすら長い、トイレの中には時間を潰せるものは何も無く、掃除用の洗剤の裏を読み続けてみたり、思い切ってここから出ようかと考えてみたり。
ーーー現実はこんなものだ。普段から、自分をかなぐり捨てて子供達を助けたいと思っていたのに、いざとなったら何も出来ない。自分だけを守るのに必死なのだ。
充分な明るさの朝が来た。もう何時間トイレに籠っていたのだろう。この異常事態に、最早やぶれかぶれでトイレ・洗面所を出て廊下へ。
…………………………
いつもの、廊下だ。一階に人の気配は無い、血の海が広がって……いない。
という事で、皆生きてました💧
「バサッ」という音が何なのか母に聞いてみたら、
「あぁ、〇〇(甥)が昆虫を連れて来てるから、それじゃない?」
え〰〰〰〰〰〰〰っ❗❗❗私は昆虫が羽ばたく音にビビってマジで何時間もトイレに籠ったのか❗
歪んだ想像だけでこんな事になるなんて、自分を馬鹿だと思ってはいたがここまでとは………。
人体を切断…、私の脳ミソヤバいよ❗❗❗
甥っ子よ、昆虫と一緒に帰省か、カワイイよね😂💦
お盆が近付くと思い出す、くだらない、恐怖の数時間でした🍉🔪🌁👻🌁