毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

この手で自由を⑤

本当なら聞かなければならない、ずっと引っ掛かっていたではないか、

[虐待に遭っているかもしれない]

確信が持てない事を口に出す難しさ。またと無いチャンスの今、適切な問い掛けを捻出しようと脳が焦る。

ここで友人が戻って来た。

「ごめん、この子家まで送って行ってくれる?」

「え、私はいいけど」

「よろしく~」

…キラキラした顔で直ぐ行ってしまった。

娘に目もくれず。

男の事で頭は一杯か。しかし微妙だ、この状況は私に娘を託しているからネグレクトとは言い難い、でも母娘の繋がりの様なものが、気配すら感じられない。

「私一人で帰れるから」

「駄目駄目駄目、送って行く。お母さん行っちゃったねぇ…」

「うん。あの人はあの人、私は私。あ、私は自由じゃないけどそれは子供だから仕方無い。いつかきっと、自由になってみせる」

あぁ本当に申し訳無い、この子は大人しいいい子なのではなく、芯が強いいい子なのだ。


もう自立は始まっている。


               (続く👻)