毒親への返報

毒親や虐待をメインに書いています。

誰が盗ったのか①

(これから、夜働いていた時代の、クソつまんねぇ話が、たぶん三日間続きます。申し訳ございません🙇)

また、二千円が無くなっている。
最初は自分の思い違いだと思った。念の為のタクシー代、余計にお金を使わない様に千円札二枚だけ、財布に入れている。

思い違いではない、確かに入れた二千円がやはり無くなっている。
バッグなどの荷物は、お酒などの在庫がある棚の片隅に置く事になっている。たまに女の子達もトマトジュースやタバコを取りに棚の扉を開けるし、ママもチーフもよく開ける。店の人間なら誰が開けても普通だし、そこは人目が無い。

帰りは知り合いが迎えに来てくれるので家には帰れるのだが、数回二千円を盗られている。
大打撃だ。

次の日、ママに相談する事にした。
話は聞いてくれたが、これからお客さんが本格的に入って来る時間だったので、私の財布に二千円が入っているのを二人で確認して、
「様子を見ましょう」
という事になった。

一瞬[様子を見るとはどういう事?]と思ったがどうやら、この時点では私の言っている事も真実かどうかわからない、なので取り敢えずは様子見となったらしい。

別の店に勤めていた時、そこのママは店の女の子の事を誰より信じてくれたので、それに慣れてしまっていた私は少し驚いたが、考えてみれば確かに、今、〈盗られた〉という証拠を持ち合わせていない。

そういうものか…と気が萎えたが、しかし。
その日の内に、私の元に〈証拠〉が姿を現した。

お客さんが入る前にママと二人で確認した財布の中身。閉店してから再び二人で見てみると。
「無い!」
札入れは空っぽ。目に映ったのは、揺るぎ無い証拠。
「大丈夫よ!任せて」
証拠を目の当たりにし、俄然やる気を出したママ。後片付けが終わったら、店のみんなが集められる事になった。

             (続く👻)