義援金なるものを振り込んで
軽くホッとしながらまるで
社会に溶け入る様に歩く姿が
透明な人形だ
目立たなくていいならその方がいい
在るものと無いもの 二つで足りる世なら
迷惑な客は帰らなければ
長居を許されてはいないのだから
誰に何に動かされている
部屋で缶ビールを飲みながら
今日も一日頑張ったなんて
思う筈が無い
罪の無い子供達が死んで
何故僕が生きている
太陽が昇らない朝を待って
何十年経ってしまったのか
それは引き千切ったからだ
何度も何度も
首に巻かれるロープ
窒息寸前で指を差し込み
絞め殺されたくないからじゃない
ロープを持ってニヤニヤする者を喜ばせない為
首から指から血が流れても
肉が裂けて歪んでも
僕は何度でも引き千切ってきた
(続く👻)